| ◆◆◆ トピック ◆◆◆ |
=「2007弦楽器フェア」たくさんの出会いが!(2007.11.2〜4 )=
「おひさしぶりです!」とのさわやかな声に振り向くとチェリストの植木昭雄さん、思わず「昭雄ちゃん」と言って・・・失礼しました。
その傍らにいらしたのは私の修行時代の師、植木 繁氏( 絃楽器Ueki社長 )。
私が弦楽器の製作、修理、調整、そして何より弦楽器に関わる者としての心がまえと精神を教えて戴いた本当の恩師。
植木工房での修行時代、夏休みともなると小学生の昭雄ちゃんが工房にやって来て父君の隣で工作に励む姿を思い出しました。
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2007年、今年の「弦楽器フェア」目玉企画は50回記念ということで「あなたが選ぶカルテット楽器」というイヴェント。
ご来場の方々に見て、弾いていただいた楽器の中から気に入った楽器を投票してもらい、人気の高かった楽器を
使用し「古典四重奏団」による演奏をしてもらうという企画。
幸いにも園田信博氏、陳昌鉉氏とともに私のヴァイオリンが選ばれ、サイエンス・ホールにてモーツァルトの演奏と
なった次第。(私のヴァイオリンを花崎淳生さんが演奏)
恒例の試奏コンサートでは、これまた幸いにも奥村 愛さんが「チャルダッシュ」を、いっぱいの聴衆の中、
素敵に奏でてくださいました。
展示会場には、植木さん、奥村さんほか、日フィルソロ・コンマスの木野さん、チェリストの刈田さん、古典四重奏団の田崎瑞博さん
シティフィル、N響の面々、多くの方々にいらしていただき、貴重なひとときを過ごすことができました。
3日間で3553人、ご来場いただきました皆様に感謝申し上げます。
=寺神戸亮さんを盛岡におむかえして(2007,2,10)=
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・ 啄木・賢治青春館(国指定重要文化財・旧第九十銀行)での演奏会のあと、 寺神戸亮さんからうれしいメールをいただきました。(2/14) 「・・・打ち上げでは盛岡の方々の気質に触れた思いがし・・・僕も触発され 賢治や啄木を読み返しております。 ・・・・・青春館の響きはお世辞ではなく本当に気持ちのよいものでした・・・」 、ロマネスク様式(盛岡出身の横濱勉設計)の 重厚な建造物内スペース。 客席百数十人規模の空間で楽しめるバロック、しかもオールバッハの無伴奏。 音楽の本質をあらためて感じさせて戴いたゆたかな時。 また、いらして戴ければと心から願っています。 ・ラ・プティット・ルプリーズ『寺神戸オフィス)奥山さんからもうれしいメールが!(2/17) ・・・寺神戸さんと「盛岡の人達は文学・芸術を楽しむ習慣が体に染み込んでいるね」と 話していました・・・ “私たちのまち盛岡”にとって最高にうれしいメール、ありがとうございます。 ●寺神戸さんのオフィシャルHPは http://www.lesboreades.info/RyoTerakado/ です。 ※ 青春館でのリハーサル中「教会のような響きです、床が木だからいいのかな。」と。 |
「きょうはヴァイオリンも弾くので指の感覚をリハビリしないと・・・」とおっしゃりながら私の工房で1時間半ほど
なんと休憩もなしにバッハの無伴奏を弾き続けておられました。
その後、わたしの工房の最新作の装飾ヴァイオリン(モダン仕様)を試奏。
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新作の装飾ヴァイオリン、試奏戴中。 |
=青木十良先生リサイタルそして鼎談(2006,10,23〜26)盛岡滞在の四日間=
青木先生が滞在された四日間、頂戴したものは、あたたかな光だったような気がします。 いままで体験したことのない感覚に満たされました。 ステージの中央からホールというスペースいっぱいにひろがっていく音のきらきらした粒子。 二 十歳代のときに三島由紀夫のある小説を読んでいるうちに本の活字が光って 見えてくる、 そんな体験をしたことがありましたが、青木先生のステージはその演奏がすすむにつれ て どんどん空間があたたかな深い光で輝き満ち溢れてくる、そんな感じがし ました。 ひかりの音の粒子がチェロを通して放射され、その充たされた空間を 私たちが共有させて戴いている・・・。 会食の席、鼎談でのお話、頂戴したお話はそのどれもが大切な宝物になりました。 青木先生滞在の四日間からさまざまなことを学ばせていただいたような思い、無料でちゃっかりレッスンを 頂戴した、そんな 思いも致します。 愛情のふかさ、寛容なこころ、自由さ、おおらかさ、人間への賛美、 そのようなものをそっと教えていただ いたような気がした四日間でした。
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装飾付きチェロをご使用いただいているご縁で長明康郎氏( 東京シティフィル首席)のお取り計らいによりご自宅に
お伺いする機会に恵まれ、予定をはるかに超える5時間あまり、貴重なお話を頂戴したのが2005年5月25日。
そして青木先生が演奏するCD「バッハ無伴奏第6番」をはじめて耳にし、また東京でのリサイタルにお伺いする機会を得、
そのお話とともにいつかこの感動を盛岡で多くの人に体験していただけたら・・・と、率直な思いが芽生えたものでした。
それがその翌年には盛岡で現実に演奏会が行われ・・・なんだか、夢のような4日間でした。
主催をお引き受け戴いた「川徳」様、そして「放送大学」様の絶大なるご支援のもと、演奏会、鼎談が本当に実現しました。
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青木十良:
「実は、ぼくはいっとき、もうチェロをやめようと思ったことがありました。カザルスの演奏を聴いて、これが世界最高峰の
演奏なんだろうな・・・と。もういいかな・・・と。でもある時フーゴー・ベッカー(数多くのチェリストを育てた名チェリストで
ヴァイオリンのイザイ、ピアノのブゾーニと組んだトリオが有名)の録音を聴いて、これには驚きましたね、
それでもう一度やってみようかと。」
このほか、たくさんのお話は
〜【 鼎談・91歳現役チェリスト青木十良の世界、ウェブ公開 】〜(12月5日更新) クリックするとご覧いただけます。
(フリーライターの宮野ゆかりさんがまとめて下さいました.)
=音楽雑誌「サラサーテ」最新号2006冬vol.14に青木十良先生に関する記事が宮野ゆかりさん取材のニュースとして掲載されています=
=作家の齋藤 純さんのコメントが「めんこいテレビ・目と耳のライディング」(第136回)に掲載されています。=
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「せっかく盛岡へ行くのですから対談でもインタビューでも私なん でもやりますよ。」とおっしゃって下さった青木先生。 翌々日には鼎談で貴重なお話を頂戴いたしました。 鼎談の途中「バッハ第5番」も演奏して下さいました。 2006,10,26(木) 岩手大学付属図書館4階放送大学大講義室 定員150名いっぱいとなりました。 鼎談のお相手は、岩手大学名誉教授の成田浩氏、早坂啓造氏 のお二人にお引く受け戴きました、ありがとうございました。 |
=2006弦楽器フェア、お越し頂きありがとうございました=
下記サイトに2006弦楽器フェアに私が出品したヴァイオリン、チェロについてコメントが掲載されておりました、ご参考まで。(2006,11,16)
◎ 「新しい世紀のための音楽」(ヴァイオリンについて「カテゴリーのバイオリン」) ◎ 「ヴァイオリン・ウェブ 」(チェロについて)
三日間で3500人ほどのご来場。ありがとうございました。 最終日には、チェリストの倉田澄子さんが私のチェロを 弾いてくださいました。 「この装飾を見てたらこの曲が自然に・・・」とおっしゃって ショパン、マスネー、タイスと、次々と演奏。 当然、自然に人が集まってきて、にわかミニコンサート。 「ピュアな音色・・・」と笑顔で。ほんとにうれしいひと時でした。 |
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エレクトリックヴァイオリニストの三谷峰生さん、わたしの装飾楽器の感触いかがでしたか?
増田さん、ヴィオラお待たせしており申し訳ございません、クレモナの高橋さん、これからもお互いがんばりましょう!
奥山さん、寺神戸さんのこと、もう少しで決定します。
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最終日、サイエンスホールでのミニ演奏会。わたしの出品ヴァイオリンをご使用いただいての東京フィルソロ・コンマス荒井英冶さん
の演奏。すばらしいひととき、をありがとうございました。皆様、2007年はいよいよ、おどろきの五弦のチェロを出品します!
※開催中、今年も出品作品を使用してのコンサートがありましたが演奏家は東京フィルハーモニー・ソロ・コンサート
マスターの荒井英治氏はじめ、川田知子さん、チェロの音川健二氏など今年も豪華メンバーでした。
演奏直前にその楽器の個性にあわせて選曲するという裏舞台・・・・・これがなかなかおもしろかったです。
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マエストロ・ロストロポーヴィチ氏が当工房にやって来ました。
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小沢征爾氏とともにミュージック キャラバンで岩手をおとずれた ロストロポーヴィチ氏。 一週間ほどの滞在の間、岩手は まるで梅雨のような天候。 楽器の調子が悪くなって朝はやく 当工房に御出でになりました。 |
ロストロポーヴィチさんがいらした二時間ほどあいだの貴重なエピソードなど、合間をみてUPしていく予定です。
このときはサンサーンスのコンチェルトのさわりを弾いてました。
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スイスから来日の ノヴザーク・トリオ(NovsakTorio) のメンバー。 チェリストのスザンヌ・バスラー ヴァイオリンのプリモス・ノヴサーク ヴィオラのミシェル・ローリィ三氏 |
=素晴らしい“絵”葉書が!=
2007年5月の原田智子バッハ無伴奏のコンサートの後日、染色家・画家・版画家の吉田好晴氏から素晴らしい絵葉書が送られてきました。
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5月26日(土) 開演19:00 もりおか啄木・賢治青春館
(なよびかに すがしくばっは しょかのよい) |
吉田好晴氏の版画や絵、これまで岩手県芸術祭・版画部門、大賞を3度受賞。
岩手銀行の通帳、ポスターに使用されたレンガの建物の版画、「ぴょんぴょん舎」のグリーティングカード、
そしてワインのラベルであったりCDジャケットであったり。
私の工房内にも、彼の作品、あちらこちらに飾ってあります。
ちなみに私の楽器内部に張っているラベルは、吉田氏の手による形染め。
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2004年6月27日、盛岡で、 「あまねこモデル de コンサート開催。 (出演、雨田光弘、山口あうい、滝沢善子) あのときにも後日、ご覧のような素敵な 手作り“絵葉書”が配達されてきたのでした。 |
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2004年6月27日(日)、盛岡郊外の「ノンクトンク」 にて、画家にして演奏家である、雨田光弘先生による 「あまねこモデルdeコンサート」が開催されました。 今回ご使用いただいたチェロとヴァイオリン その画像がショールームに掲載してあります。 ー雨田光弘プロフィールー 1935年、東京生まれ。彫刻家で音楽家だった 父(雨田光平)の影響で幼い時から絵を描く。 桐朋学園大学卒業後、日本フィルハーモニー 交響楽団に入団。のち、フリーのチェリストとして活躍。 同時に画業に力を注ぎ自由、洒脱な猫の絵で 人気を博す。共著書に「花の町で猫が見た夢」 「ねこ古典ぱん」など。 |
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会場の「ノンクトンク」( NONKTONK で検索ヒット )大物アーチストが幾度もやってくるほど、 その名を全国に知られている普段はJAZZのライブハウス。ここをお借りしてのクラッシクのコンサート。 |
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チェリストの藤原真理さん
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「藤原と申しますが、チェロの調整をお願いしたいので お伺いしてもよろしいですか・・・。」 との電話。いらしたのは藤原真理さんでした。
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2日後に花巻で賢治が愛用していたチェロを使用しての コンサートがあると のこと。 普段は記念館のガラスケース野中、大切におさめられて いるチェロ。一晩かけなんとか、弾ける状態に。 翌日いらした時 「写真撮ってもいいですか?」とお伺いしたら 「あ、どうぞ、どうぞ。」といいながら 賢治の「星めぐりのうた」を弾いているところ。 |
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宮沢賢治のチェロにかくれたエピソード |
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f字孔からのぞくとラベルに筆で書いたらしい、「K.M」のイニシャルがありました。 もし賢治自身が書いたのであれば、想像すると興味深いものがあります。 (ご本人が書いた物らしいということが分かっているようです。) つまり、f字孔の細いすき間から筆をさしこんで文字を書くということ、不可能なことでは ありませんが、かなり 神経は使う作業になると思います。 しかし、あの宮沢賢治さんの風貌から、こどものように、 自分の愛器に イニシャルを入れようとしている姿は、容易に想像できます。
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アメリカよりMartin Storey氏来日。 工房にお出でいただき、コンサートに 使用する私が製作したチェロとの 初対面のひとこま。 "Is there any problem?" "Nothing ,It's great !!" "Really , I feel relieved ." "Oh, me too."
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2004年8月。 右の写真、演奏中を私の父がなんと隠し撮りしたもの! 下はマーティン夫人、ヴァイオリニストの伊藤 奏子さん。
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「あまねこモデルでコンサート」 会場は120人ほどご来場いただき 定員オーバー気味でした。会場はjazzのライヴハウスとして知られる |
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私の工房で「あまねこチェロ」の最終調整。 雨田先生がチェックしているところ。 |
| ● 日本チェロ界の重鎮「青木十良氏」 2005年5月25日。長明康郎氏のお取り計らいで“装飾付きチェロ”とともに 青木先生宅にお伺いする機会を頂戴しました。 予定をはるかに超えて、5時間あまり。たいへん貴重なお話を戴きました。
「このチェロはすでにイタリアの音色が出ています。とくに音の響きが斜めに飛んでいる のがいいですね、このような鳴りのチェロは大きなホールでも充分に響いてくれます。」
皇室の音楽のご指南役をながく務められたほか、本当に数多くの著名な演奏家 (長明康郎氏をはじめとして北本秀樹、藤沢俊樹、毛利伯郎、岩井雅音、金木博幸、 林俊昭、荒庸子、小原茂、・・・数え挙げればきりがありません)を育て上げる一方、演奏家 としても今なお現役であられる青木十良氏。 88歳で米寿を記念しリリースした「バッハの無伴奏」(85歳の時の録音)のCDはほんとうに 瑞々しく浩然と湧きいでる音楽への愛情にみちた素晴らしい演奏。
青木十良先生からのお言葉、製作にたずさわる私にとってはなによりの励みとなります。
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青木十良先生 レッスン室のガラステーブルを示しながら 「この表面の加工は“研磨”ですね、 この側面の部分は“研削”といいますね、 同じダイヤモンドを使っての加工でも その回転スピードによって結果は異なる、 同じことが弦に対しての弓のスピードにも いえるんですね。」 (ご自宅にて) 2005,5, |
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2006年7月28日の当工房主催の下記のコンサート、3日間とも 大盛況のうちに終了することができました。 メール、お電話、お手紙なとでたくさんの感動、絶賛の声を 頂戴致しました、ありがとうございました。
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2005年12月 マイスキー氏とともに。 |
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仙台フィルとの共演の前日、 公開レッスンの日。 わたしのチェロを演奏頂く 幸運を頂戴致しました。 (そのときのエピソードは おいおいと・・・) |
=植木昭雄さんのラフマニノフ=
チェリスト植木昭雄さん(2002年斎藤秀雄メモリアル基金賞受賞)の待望のファーストアルバム。
プロデュース&ヴァイオリン:NAOTO ピアノ:山田武彦 アレンジ:啼鵬
ひとりのアーティストの演奏によって「この曲、こんないい曲だったんだ!」とか、「こんないい曲があったんだ!」
と感じること、ありますよね。
数年前に聴いたペレーニのコンサートでのマックス・レーガーの無伴奏チェロ組曲。それまで正直なところ、
「レーガーの無伴奏、わけわからん、なんでこんな曲弾く人いるんだろう・・・」と、
ほとんど興味もわかない対象の曲として私の中にあったのですが。
その日、ペレーニの演奏を耳にし、
「こんな素晴らしい曲だったのか!こんな美しいハーモニーだったのか!」と。
植木昭雄さんがリリースしたラフマニノフのチェロソナタを聴いてそんなことを思い出しました。
「ラフマニノフのチェロソナタ、こんないい曲、あったんだ!」
=ガットと言えば・・・=
このところ「いいな・・・」と感じる演奏、ふと弦の種類に目をやるとガット弦であることがつづいています。
イッサーリスがそうだし、久方ぶりにまさに琴線が共鳴しふるえたブルネロもそうだったし。
昨年盛岡で聴かせて頂いた、朝枝信彦氏もオリーブのガット弦でしたし、軽井沢の大賀ホールで聴いた時の東フィル・コンマスの
渡部基一氏もそうでした。そして先日の原田智子さんも。
ナイロン弦がどんどん開発され、ピッチの安定性、張りの強い音色、よりピュアに、よりクリアにと、どんどん新製品が
うまれ、その度に「さらによくなった・・・」と思っていたが・・・
ふと気がつくと、そこにびくともしない魅力のガット弦があったと。
いま製作している5弦チェロ、すべてガット弦にしようかといろいろと試作と実験中。
=ガットのE線=
N響の林さんが来房、弓の馬毛を張替えしたのですが、その時たまたまケース内のバロック・ボウが目に入りました。
私:「バロック・ボウ、持っているんですね。」
林さん:「ぼくバッハを弾くときは、いつもバロック・ボウを使うんですよ。」
と言いながら、楽器とバロック・ボウをケースから取り出し「ちょっと、弾いてみますか?」と。
受け取ったヴァイオリンを見て、もう一度びっくり!
E線にはなんとプレーンのガット弦が張ってあります。(ちなみにA.D.Gは、ピラストロ・オリーブ弦)
「オーケストラで弾くとき以外は、たいていE線もガット弦を張る」そうです。
モダン仕様のヴァイオリンにガットのE線を張るという発想、考えもしませんでした。
倍音がさらにさらに良く響くよう・・・
林さん:「いちどこの響きに慣れると、やめられません、440でも442でもまったく大丈夫ですよ。」とのこと。
試してみる価値、十分あり。
=原田智子さんの無伴奏=
盛岡出身のヴァイオリニスト(オーケストラ・アンサンブル金沢)、原田智子さんのリサイタルが東京、金沢につづき盛岡で開催。
小柄で細身の原田さん、しかし溢れる出る音楽はある時は骨太で濃厚。
そしてまたある時は、軽やかでいまにも踊りだしそうな!
バッハの無伴奏という音楽の器を通して様々なものが見えてくるようで、
彼女の歩んできている道の確かさと奥深さを感じさせて戴きました。
前半だけでも60分をはるかに越すプログラム。後半は一転してパルティータ3番の一曲。
「休憩ののち、ホ長調でコンサートを終えてみたかった。」とご本人のコメントでした。
「ドイツ留学中に聴いたビルスマのコンサート、すごい感銘を受けたんです。いつか、あんな感じに
自然で楽しいコンサートができたらなと・・・。」とも。
おおらかさ、と共に知性、深い情熱、構築性、様々な姿を感じさせて戴きました。
5月26日(土) 開場18:30,開演19:00 もりおか啄木・賢治青春館
=寺神戸亮さんのHPを訪れてみると・・・=
寺神戸亮さんのオフィシャルHP http://www.lesboreades.info/RyoTerakado/ の
「スタッフ記」ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ公演のページに盛岡での様子(2月10日公演)が掲載されております。
前日東京の「HAKUJUホール」ではスパッラのみの公演、盛岡公演ではスパッラとヴァイオリンの二本立て。
(当日のプログラムは、このページの一番下にあります。)
「きょうはヴァイオリンも弾くので指の感覚をリハビリしないと・・・」とおっしゃりながら私の工房で1時間半ほど
なんと休憩もなしにバッハの無伴奏を弾き続けておられました。(トピック・コーナー)
(ちなみに「ヴァイオリンからスパッラに移るのはとくに問題ないのですが、スパッラを弾いたあとにヴァイオリンに
移るのはなかなか難しいんですよ。」とのことでした)
その後、演奏会場の「啄木・賢治青春館」へ移動、「ちょっと音を確かめたらあとは休んで・・・」のはずが
「ここ音の響きがいいですねぇ!」
「ヨーロッパの教会のような響きですね。」
「床が木になっているからいいんでしょうね。」
と言いながら結局一時間ほども弾き続けておりました。
○
コンサートを終えた翌日、新幹線乗車前に手打ちそば屋「かしわや」さん(盛岡人はみんな知っている美味しい処)へ。
しばし考えた後、「僕は、もりそばとかけそばにします。」とは、寺神戸さんはおそばに関しても「通」でした!
衒いなきヴィオロンの響き。 ロマネスクの 神の扉を 開くがごとく。 |
会場はロマネスク様式の重厚な外観をほこる「もりおか啄木・賢治青春館」(旧九十銀行)
( てらいなき ヴィオロンのひびき ロマネスクの かみのとびらを ひらくがごとく )
=みちのく盛岡とみやびな京都、ふしぎな縁=
「小京都」と謳われるところ、全国に一体どのくらいあるのでしょう。そして盛岡も「みちのくの小京都」といわれます。
わたしの曽祖父は仏師で若かりし頃、京都で修行をつんだとか。そして今私の妹は禅僧として京都・詩仙堂で修行中。
そんなわけで、なにかと私的にも京都とはご縁があるのですが・・・。
5月26日(土)「春のコンサート」ゲスト出演の「薫カルテット」メンバー、その中3人は京都大学で同時期を過ごした面々。
本業は異なれど、縁あって3人それぞれが盛岡に住むこととなり・・・気がついたら盛岡でカルテットを組んでいた・・・!?
そのメンバーの一人、チェロ奏者の石原博史さんがこのたび盛岡市内で
京都大学理学部卒業後、さらに東京大学大学院で物理を学び・・・理性と感性。豊かさはその音に表れる。
ふと昨年秋に盛岡に来て戴けました青木十良先生のお話を思い出しました。
青木先生曰く「わたしの音楽人生は実にへんてこですね、寄り道ばっかりしている。
チェロをひく感性の世界と科学の合理的世界を行ったり来たりしてきた。」と。